■　2009年　04月号　和のこころを楽しむ女性誌　和楽 　　　出版社小学館
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なんと、多くの艶やかな花々。右隻から左隻にかけて、春から夏、秋から冬へと、40数種の草木花が描かれている。作者・渡辺始輿（1683〜1755）は、狩野派の絵を学び、ついで尾形光琳に師事し、江戸中期の第一級の文化人として知られる近衛予楽院家無に仕えた絵師。松の幹や岩には琳派特有の「たらし込み」の技法が用いられるが、個々の花は細かな観察によって写実的に描かれている。予楽院は自ら『花木真写』という植物図巻を描くほど、本草学（博物学）に造詣が深かった人。始輿はこの観察者のそばにあって写生に取り組み、その上で華やかな作品を描きあげた。表紙のひときわ目立つ赤い花は躑躅。
文／小西治美

「和樂」は新しい、日本賛歌の雑誌です。
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“和”の真髄から“洋”とのセッションまで、豊かに感性を広げていただける雑誌です。

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