出版・書店 業界 NEWS BOOKSルーエ


出版書店 業界NEWS TOPへ > 記事閲覧           新文化 定期購読 受付  

江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞/贈呈式を初めて一般公開
日時: 2021/12/31 16:12:32
情報元: 日書連

日本推理作家協会が主催する第67回江戸川乱歩賞(後援=講談社、フジテレビジョン、協力=豊島区)、第74回日本推理作家協会賞の贈呈式が11月1日に東京・池袋の豊島区立芸術文化劇場で開催された。
同協会は、江戸川乱歩とゆかりの深い豊島区とパートナーシップを結び、これまで関係者のみで開催していた乱歩賞の贈呈式を初めて一般公開で実施。日本推理作家協会賞の贈呈式がコロナ禍で延期されていたため合同で行った。贈呈式の模様は動画でも配信した。
江戸川乱歩賞を受賞したのは、伏尾美紀氏『北緯43度のコールドケース』、桃野雑派氏『老虎残夢』(ともに講談社)。日本推理作家協会賞は、長編および連作短編集部門が坂上泉氏『インビジブル』(文藝春秋)、櫻田智也氏『蝉かえる』(東京創元社)、短編部門が結城真一郎氏『#拡散希望』(新潮社「小説新潮」2月号)、評論・研究部門が真田啓介氏『真田啓介ミステリ論集古典探偵小説の愉しみ1フェアプレイの文学『真田啓介ミステリ論集古典探偵小説の愉しみ2 悪人たちの肖像』(荒蝦夷)。
開会あいさつを行った同協会の京極夏彦代表理事は「公開に踏み切った理由は、1人でも多くの方にこの賞を知ってほしい、1人でも多くの方に祝ってほしい、そして1人でも多くの方に受賞作を手に取ってお読みいただきたいという思いからだ。小説は読者の元に届いて初めて完成する。ぜひご一読をお願いする」と述べた。
乱歩賞を受賞した伏尾氏は「長年ミステリー作家になりたいと思っていたが、なかなか最初の作品を書き上げられなかった。できればもう10年早くデビューしたかったが、この作品は今この時でなければ書けなかった」、桃野氏は「作家になると決めたのは5年ほど前。いろいろあって落ち込んでいたのだが、その時甥っ子が生まれると知り、甥に恥ずかしくない人間になりたいと思って乱歩賞を目指した」と語った。
贈呈式に続き、京極氏と綾辻行人氏、辻村深月氏、貫井徳郎氏という乱歩賞選考委員経験者によるトークイベントが行われた。
メンテ

Page: 1 |