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町田そのこ氏『52ヘルツのクジラたち』/第18回2021年本屋大賞
日時: 2021/05/05 17:06:10
情報元: 日書連

全国の書店員が一番売りたい本を選ぶ第18回「2021年本屋大賞」の発表会が4月14日に東京・千代田区の出版クラブで行われ、町田そのこ氏の『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)が大賞に輝いた。
今回の本屋大賞は、19年12月1日から20年11月30日に刊行された日本の小説が対象。1次投票には438書店546人が参加、1人3作品を選んで投票し、上位10作品をノミネート。2次投票では305書店355人が全ノミネート作品を読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票し大賞作品を決定した。発表会は、新型コロナウイルス感染予防対策のため関係者のみで行い、ネットでライブ配信された。
受賞作は、家族から虐待を受けてきた女性と、同じく虐待のため言葉を失った少年との交流を描いた物語。町田氏は「この本が刊行されたのは、新型コロナで世の中が混乱した昨年4月。無名に近い私の本がどこまで頑張れるか不安だったが、どんどん存在感を増していき、これは私の力じゃないと気づいた。この本を売らなければと頑張ってくださった中央公論新社、読者に一番近いところでずっと応援し続けてくださった書店員の皆さん、そのたくさんの人の思いが乗った本を受け取ってくださった読者の皆さんのおかげで、本屋大賞をいただくことができた」と喜びを語った。
翻訳小説部門は『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ著、友廣純訳、早川書房)が受賞。既刊本の掘り起こしを目的に、ジャンルを問わず19年11月30日までに刊行された作品を対象に投票する「発掘部門」の中から本屋大賞実行委員会が選出する「超発掘本」は、みうらじゅん氏の『ない仕事の作り方』(文春文庫)が選ばれた。
メンテ

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