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売上高前年比5・0%の減/売上総利益率は0・29ポイント増/日販『書店経営指標』
日時: 2018/12/05 07:31:00
情報元: 日書連

日販は、全国74企業635店舗の経営関連データを収集分析した『書店経営指標』2018年版を発行した。企業ベースの主な業績を見ると、売上高は前年比5・0%減、売上総利益は同4・0%減、営業利益は同23・4%減。Book売上構成比が80%以上の専業企業と、80%未満の複合企業で比較すると、複合企業で営業利益が増加した一方、専業企業は減少となった。
『書店経営指標』の企業編では、書店事業以外の事業の拡大に伴い、調査集計を企業の全売上高に占めるBookの売上構成比が25%以上に限定し、区分表記を「Book売上構成比別」から「Book専業・複合別」に変更。Book売上構成比が80%以上の企業を「Book専業」、50%以上80%未満を「Book複合1」、25%以上50%未満を「Book複合2」に改めた。
企業ベースの売上総利益率は前年比0・29ポイント増の27・83%。営業利益率は同0・30ポイント増の0・40%、経常利益率は同0・11ポイント増の0・51%、当期純利益は同0・33ポイント増のマイナス0・28%とそれぞれ前年を上回った。
収益性の総合指標である総資本対経常利益率の全体平均は0・67%で、同0・18ポイント改善した。「Book専業」ではマイナス1・31%と同0・64ポイント悪化し、3年連続のマイナスになった。「Book複合1」と「Book複合2」を平均した「Book複合」では、同0・10ポイント減の1・45%だった。自己資本対経常利益率は同1・95ポイント悪化し3・01%。「Book専業」ではマイナス1・81%で、同5・55%ポイント減と大きく悪化した。「Book複合」は同0・83ポイント減の4・99%だった。
売上総利益率は全体平均27・83%に対し、「Book専業」は23・72%と同0・64ポイント増、「Book複合」は30・60%で同0・44ポイント減となった。経常利益率は0・51%で同0・11ポイントの増加。「Book専業」は同0・28ポイント増のマイナス0・10%、「Book複合」は同0・01ポイント減の0・76%だった。
総資本回転率の平均は1・82回で、同0・01回悪化。商品回転率は4・39回で同0・05回減少した。返済義務のない自己資本の割合を表す総資本対自己資本比率は同2・96ポイント悪化し17・30%になった。支払能力を示す流動比率は119・63%で、同1・52ポイント改善した。
売上規模別の表記についても、企業の実態に即して「100億円以上」「50億円以上100億円未満」「10億円以上50億円未満」「10億円未満」に変更。売上総利益率は「100億円以上」が28・22%と同0・84ポイント増加したほかは、前年を下回った。
店舗ベースの売上高は全体で同2・3%減だった。立地別にみると前年を上回る立地は無く、最も低かったのは「駅ビル」の同10・2%減。収益性では、売上総利益率は同0・2ポイント増の29・0%、営業利益率は同0・6ポイント増の2・0%だった。売上総利益率が最も改善した立地は「駅前」で同0・9ポイント増の27・8%、営業利益率では「郊外」が同2・7ポイント増の3・1%となった。

〔調査企業の内訳〕
▽Book専業・複合別=「Book専業」31・0%、「Book複合1」40・5%、「Book複合2」28・5%
▽収益(経常利益率)別=「3%以上」2・8%、「1%以上3%未満」27・0%、「0%以上1%未満」43・2%、「0%未満」27・0%
▽売上規模別=「100億円以上」31・6%、「50億円以上100億円未満」10・5%、「10億円以上50億円未満」39・5%、「10億円未満」18・4%

『書店経営指標』2018年版(B5判52ページ、頒価本体1500円)に関する問い合わせは、日販営業推進室出版流通学院まで。TEL03―3233―4791
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