出版・書店 業界 NEWS BOOKSルーエ


出版書店 業界NEWS TOPへ > 記事閲覧           新文化 定期購読 受付  

トーハン、減収増益の決算/売上高4613億円、2・6%減少/豊田、田仲両氏が専務に昇任
日時: 2017/07/04 19:48:49
情報元: 日書連

トーハンは6月6日、第70期(平成28年4月1日〜29年3月31日)決算概況を発表。単体売上高は前年比2・6%減の4613億4000万円となった。
売上高の内訳は、書籍が同2・0%減の1809億5700万円、雑誌が同4・3%減の1629億9300万円、コミックが同8・4%減の520億5600万円、MM(マルチメディア)商品が同5・1%増の653億3200万円。書籍は前年に近い水準を維持し、MM商品は映画関連商材が売上を牽引した。雑誌は創刊92点に対して休廃刊が365点と多く、電子雑誌読み放題サービスの拡大も影響した。コミックは電子市場の拡大や大物商品の連載終了などが響いた。
返品率は、書籍が同0・2ポイント増の41・4%、雑誌が同0・6ポイント増の47・0%、コミックが同1・3ポイント増の30・1%、MM商品が同1・8ポイント増の13・6%で、総合では同0・4ポイント増の39・8%。取引先書店の状況は、文教堂の取引変更の影響で、売場面積は増床1万2226坪、減床3万5292坪となり、差引き2万3066坪縮小した。
売上総利益は同1・7%減の501億4000万円。全社的なコスト削減によって販売費及び一般管理費は売上総利益の伸びを1・2ポイント下回り、営業利益は同6・6%増の65億5200万円。経常利益は同8・3%増の42億2200万円、税引前当期純利益は同16・1%増の44億3900万円、当期純利益は同31・3%増の30億4200万円と、減収増益の決算になった。
輸送については今期、日本通運の運賃値上げ約2億5000万円など、合計5億円強の値上げが確定しており、川上浩明専務は「運賃値上げ要請は今年度に入っても続くと思われ、輸送問題は非常に大きな課題になっている」と話した。
連結子会社15社を含む連結決算は、売上高が同2・6%減の4759億700万円、営業利益は同6・6%増の63億400万円、経常利益は同18・2%増の42億2300万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同75・5%増の28億3600万円で、単体と同様に減収増益の決算になった。
役員人事は、豊田広宣、田仲幹弘両氏が常務から専務に、藤原敏晴取締役が常務に昇任した。また、渡辺勝也、堀内洋一両氏が取締役に、金子俊之氏が執行役員に新任。清水美成専務と田聡取締役が退任し、清水氏はトーハン・メディア・ホールディングス社長に就任、田氏は5月31日付で協和出版販売社長に就任した。
メンテ

Page: 1 |