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江戸川乱歩賞 向田邦子賞 大学読書人大賞
日時: 2012/07/04 10:39:14
情報元: 日書連

◆江戸川乱歩賞  日本推理作家協会が主催する第58回「江戸川乱歩賞」の受賞作が高野史緒氏「カラマーゾフの兄妹」に決定、5月15日に講談社本社で受賞者記者会見が行われた。

 受賞作は、ドストエフスキーが実現できなかった『カラマーゾフの兄弟』の第2部を代筆する形で進むというもので、日本推理作家協会の東野圭吾理事長は「有名な原典を元にし、新人賞の受賞作としてこの手法はありなのかと議論になったが、原典を知らない人も面白く読めて問題ないと判断した」と評価。

高野氏は「18年間プロの作家として書いてきたが、乱歩賞はずっと心に引かれてきた賞だった」と喜びを語った。

 ◆向田邦子賞  優れたテレビドラマ脚本家に贈られる第30回「向田邦子賞」(同賞委員会、東京ニュース通信社主催)は、「生むと生まれる それからのこと」(NHKBSプレミアム・11年8月27日放送)の脚本を執筆した岩井秀人氏が受賞した。

 5月29日に帝国ホテルで行われた贈賞式で岩井氏は、先輩脚本家や俳優、スタッフ、家族に感謝の言葉を述べ、「ここで立ち止まらずに、物語をしっかり描き、もっと大きな人生を描けるように精進していきたい」とあいさつした。

 ◆大学読書人大賞  全国の大学文芸サークルが、大学生に読んでほしい本を評論と議論によって選ぶ「2012大学読書人大賞」(同実行委員会、出版文化産業振興財団主催)の贈賞式が6月8日、新宿区の日本出版クラブ会館で行われた。

 大賞受賞作は、故・伊藤計劃氏の遺作で日本SF大賞を受賞した『ハーモニー』(早川書房)。

贈賞式では伊藤氏の両親を表彰し、父親の進一氏は「『ハーモニー』はいくつかの賞をいただいたが、若い人たちに評価をいただいたことは、彼にとって一番うれしいのではないか」と語った。
メンテ

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