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【 講談社、京極夏彦氏の新刊をiPadでも発売 】
日時: 2010/06/02 10:57:30
情報元: 日書連 

 講談社は5月20日、京極夏彦氏の小説『死ねばいいのに』をiPad向け電子書籍として発売すると発表した。

同書はハードカバー版(税込定価1785円)が5月15日に既に発売済みで、iPadのほか、iPhone、パソコンへの配信・販売と、携帯電話へのテキスト配信・販売も同時に行う。

 小説は全6章立てで、いずれの版でも第1章を無料でダウンロードできる。

価格はiPad、iPhone版が税込価格900円。

発売後2週間はキャンペーンとして同700円で販売する。

パソコン版は税込価格945円(キャンペーン中735円)、携帯電話版が1章当たり税込価格105円。

配信の開始時期については、現在アップルの認可待ちの状況で、6月上旬までの販売を目指すとしている。

 20日に講談社で行われた記者会見で、野間省伸副社長は「書籍の新刊を刊行とほぼ同時にデジタル化して配信するのは初めての試み。

今回は大勢の読者に支持をいただいている京極さんの協力を得て、実験的な意味合いを込めながら、電子書籍とはどんなものかを読者に体感していただけたらと考えた。

紙の本の需要を刺激して、リアル書店を含めた出版市場を活性化する可能性を秘めたものだと思う。

今後は国内外のさまざまな電子書籍端末に書籍をリリースしていく。

いろいろな形で読者が本に接して読書の楽しみを一層感じてもらえるようにしたい」と説明。

 京極夏彦氏は「iPadが私の本とあまり時期をたがえず発売することになり、良い機会だと思い実験台を買って出た。

まだまだ発展途上で完成作品ではないが、電子書籍という商品として最低限満足していただけるアプリケーションが構築されていると判断したのでOKした。

紙の本と電子出版は決して食い合うものではない。

今後電子出版が、日本の出版文化の新しい局面をつくり上げるだけの力を持てるように考えていかなければいけない。

その第一歩となるだろうと思っている」と述べた。
メンテ

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