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【 過去10年で最低の伸び 】
日時: 2010/04/01 09:15:34
情報元: 日書連

日販経営相談センターが発表した「2009年書店分類別売上調査」の概要は以下の通り。

 【全体】 ◇09年の年間売上高は前年比94・6%と5年連続で前年を下回り、過去10年間で最も低い数字となった。

 土日祝日数は前年比2日増の120日。

5月にゴールデンウイーク、9月にシルバーウイークが各5日間あったが、書店店頭売上は5月が98・3%、9月が95・1%で、売上げ増の効果はもたらさなかった。

 ◇月次売上で前年を上回ったのは1、6、10、11、12月の5回。

 単月で好調だったのは、1月『黒執事』6巻(スクウェア・エニックス)、『ガラスの仮面』43(白泉社)、6月『1Q84』1,2巻(新潮社)、10月『聖☆おにいさん』4巻(講談社)、11月シリーズ最終巻『のだめカンタービレ』23、『ツバサ』28(講談社)、12月は『くらべる図鑑』(小学館)、初版258万部を記録した『ONE PIECE』56(集英社)。

しかし、年間を通して売上に影響を与えるベストセラー銘柄は少なかった。

 【規模別】 ◇3百坪以下の店舗を小・中規模店、それ以上を大型店として売上高前年比を比較すると、小・中規模店は94・2%、大型店94・7%と拮抗している。

ジャンル別に見ると、大型店のコミック、新書、地図旅行、ビジネスは小・中規模店に比べて落ち込み幅が小さく、小・中規模店の辞典、実用書、児童書、学参は大型店より落ち込み幅が小さかった。

ジャンル単位での好不調の差はあるものの、売場面積による売上の優位性はなくなりつつあると見られる。

 【立地別】 ◇ビジネス街が90・8%と08年を大きく下回った。

08年の『広辞苑』改訂による売上伸張の反動でビジネス街の辞典は、81・5%とジャンル平均から7%近く落ち込んでいる。

ビジネス街の辞典における「広辞苑」売上構成比は、08年の27・4%から09年は7・8%となった。

       ◇ビジネス街の売上は、文庫(他立地平均3・6%増)、ビジネス(同3・3%増)、地図旅行(同1・8%増)の構成比が他の立地に比べて高いが、09年のビジネス街は文庫、ビジネス、地図旅行がジャンル平均より3〜5%落ち込んだ。

円高や市況悪化による企業特需の減少も要因として考えられる。

 【ジャンル別】  ◇13ジャンル全て前年を下回った。

前年を上回るジャンルがないのは11年ぶり。

 ◇文芸は前年比86・2%。

09年は話題の大型銘柄『1Q84』の発売があり、年間ベストセラー1位になったが、08年と09年の文芸年間上位100銘柄を比較すると、冊数で83・0%、金額で82・6%と共に前年を大きく下回った。

 08年には『ハリー・ポッターと死の秘宝』(静山社)の発売があり、同書を文芸で集計した店も多かったため、08年年間集計で文芸ジャンルは売上前年比105・8%だった。

 ◇雑誌は9月にキャス・キッドソン『THANK YOU!Box』(宝島社)の発売や政権交代による総合誌の好調な推移を要因に前年を上回った以外は90%台後半で推移し、年間売上高は97・2%。

雑誌平均価格は上昇傾向にあることから、売上冊数減少による影響が大きかった。

ブランドムックや女性誌の豪華付録等で注目は集めたが、売上は依然低迷。

 【客単価・客数動向】 ◇客単価は1165・1円となり、前年比103・0%と08年に続き前年を上回った。

買上1点あたり平均商品単価は99・9%と微減だが、一人当たり買上冊数が101・2%と前年を上回ったため、客単価は前年を上回った。

 ◇09年の平均客数は前年比94・7%と前年を下回った。

年間を通して前年比3〜7%減で推移し、08年に比べ営業日数が1日少なかった2月が93・2%、連休があった5月が93・6%、9月94・0%と大きく減少している。

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