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JPO、古紙化実験に成功/ICタグ配備の準備段階に
日時: 2010/03/25 08:24:21
情報元: 新文化

日本出版インフラセンター(JPO)は3月12日、静岡・富士市にある再生紙メーカー興亜工業で「電子タグ付き書籍の古紙パルプ化実験」を実施した。電子タグを装着した書籍を再資源化する際、電子タグが古紙原料に混入せず、廃棄物として分離できるかを実証するもの。

3月16日の取材で、同社の大久保賢治常務兼工場長は「製品化した再生紙の目視検査や金属探知機を使用した検査からも金属片の混入は発見できなかった」と実験成功を裏づけるコメント。電子タグの「高速装着実験」(2月27日)と「古紙パルプ化実験」がともに成功し、電子タグの実戦配備の環境がさらに進んだ。

JPOは第一回古紙化実験を2007年度に実施。そのときは再生紙の一部にチップの金属片が混入し、課題を残す結果となった。今回は古紙化の方法などを改良して実施した。当日すぐに手漉きされた再生紙からの金属反応はなく、実験後の質疑応答で同社は「9割方は大丈夫」と感触を伝えた。JPO広報担当の永井祥一氏は「経済状況で厳しい面はあるが、“待ち”ではなく、(配備の)準備段階に入った」と今回の実験結果が大きな一歩であることを強調した。

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