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サンクチュアリ・パブリッシング、『最後のパレード』の盗用疑惑に見解発表
日時: 2009/04/21 06:27:37
情報元: 新文化

50万部を発行する同書の一部に、2004年の読売新聞夕刊に掲載された「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品が無断で収録されているとされた問題に対し、同社は20日にホームページ上で見解を発表。主要書店にもファックスで通知した。

文章では問題となったエピソードが読売新聞に掲載されていたことを著者や担当編集者は知らず、その話自体がネット上に溢れ、広く世間に認知されているものと理解。情報の出所をさがしたものの、特定できなかったとして、読売新聞からの「盗用」を否定。

ただ、今回の報道をきっかけに、体験談を書いた本人と著作権を有する「小さな親切」運動本部に対しては「誠意を持った対応をさせていただきたいと考えております」と説明している。

同社の鶴巻謙介社長は「本日夕方に同本部に伺い、同書を作るうえでの経緯や趣旨を説明しました。理解は得られた思っていますが、正式に同本部の顧問弁護士からご返事をいただくことになっております。誠意ある対応を考えています。また、大分県にお住まいのご本人にもご挨拶したいと考えております。今回の報道をきっかけに、そのほかのエピソードについても体験者本人からご連絡いただければ誠意を持って対応させていただきます」とコメントしている。

今後、同社でも弁護士と相談して、今回の件が違法かどうかの判断を仰ぎ、その結果も報告していくという。現時点では、同書の回収や発売停止はないと説明している。

今回問題となったのは同書の108ページから4ページにわたって記載されている「大きな白い温かい手」のエピソード。それが、社団法人「小さな親切」運動本部が実施した同キャンペーンで日本郵政公社総裁賞を受け、読売新聞夕刊にも掲載された同作品に酷似しているなどと読売新聞が20日に報道した。

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