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ふるほん文庫やさん、価格280円に統一ネットに対抗 60書店で展開へ
日時: 2009/02/19 13:26:36
情報元: 新文化

絶版の古本文庫を書店に卸しているふるほん文庫やさんは2月から、1280円や880円、480円など従来の値付けを廃止し、プレミアムのつく文庫もすべて280円に統一する(カバーなしはその半額)。現在“280円展開”は9店舗で実施、近く60店での稼働を目指す。
値付けを変更した理由について、谷口雅男会長は次のように話す。「都市部では従来の価格でも売れるが、地方での売行きは鈍っている。アマゾンのマーケットプレイスに出品されている『ゼロ円本』『一円本』に、個人消費が集まっているようだ。希少本を安値で売るのは断腸の思いだが、日本一安い絶版・品切れ文庫を提供して対抗していく」。
価格の変更に当って、同社はこれまで絶版・品切れの古本文庫を卸していた書店に事情を説明。2月から価格切り替えと同時に、書店への送品セットをこれまでの1万冊規模から1500冊に縮小。中小・零細書店でもワゴンで販売できるようにするのが狙い。書店マージンは40%で、商品の運送費は同社が負担する。
現在、280円で販売しているのは東京堂書店(東京)、岩下書店(栃木)、文真堂書店長岡店(新潟)、本の店英進堂(同)、アシーネの4店舗、積文館書店筑紫野店の9店。積文館は1月31日から、それ以外は2月から開始している。
販売状況は店舗によって異なるものの、岩下書店では2月2〜5日の4日間で100冊を販売。東京堂書店でも2月1〜4日の4日間で98冊など幸先のいいスタートを切った店舗が多かった。谷口会長は「今まで、書店で古本文庫を販売する際、新聞やテレビなどマスコミ報道があったが、今回はまったくそれがない。やはり280円という価格帯が“宣伝”になっている」と売れた要因を話す。
同社では今後、60店舗体制を目指して、地域に根ざした「町の本屋さん」に取組みを呼びかけている。


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