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【 入帳可は新刊委託26点 】 日書連
日時: 2007/12/10 15:53:30
情報元: 日書連
参照: http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=6169


 日書連は11月22日午前11時から東京・書店会館で定例理事会を開催した。

取引改善問題をめぐっては柴ア委員長がエクスメディアの自己破産と、書店の抱える在庫本の処理について報告を行った。

委託期間中の26点は返品が可能だが、直前に返品はいつでも取るとして補充していった出版社に対する不信の声があった。

〔取引改善〕 エクスメディアが10月31日に自己破産した問題について柴ア委員長は、10月31日午後3時にトーハンから東京組合に「有事出版社のお知らせ」として連絡があり、委託期間内商品として別掲の26点を示し、該当商品以外の返品は書店に返送する旨、通知があったとした。

日販は11月1日に取引書店に連絡が入ったと報告があった。

 これを受けて東京組合は11月6日付で書店の在庫調査を行ったところ、調査した128店のうち66店に在庫があり、うち38店では10月中にエクスメディアの営業マンが訪れ、いつでも返品を取ることを条件に商品を補充していったばかりだったことが判明した。

 柴ア委員長は「エクスメディアの8月以降の納品は新刊委託26点があり、これは返品を取る。

これ以外は既刊分なので注文買切りとして返品はできない」と説明。

今後の対応については「同社の商品は力のある商品なので、できれば販売してほしい。

残った本は個々に取次と対応した上で検討したい」と述べた。

 理事会では「エクスメディアの管財人に対して、日書連、取次で共同して返品を取るよう求めてはどうか」「出版社が破綻した時、一方的に返品を取らないというのはおかしい。

業界として明確なルール化を協議すべきだ」などの意見があがった。

 取次別返品入帳、文庫ランク配本の各調査については、データ内容に不十分な点があるため、なお調査を重ねて報告を行うことになった。

〔再販研究〕 再販制度弾力運用の一環として「謝恩価格本ネットフェア」が企画され、定価の半額で販売されている問題で、「読者は出版後1年たてば半額になると受け止めている」「再販がなし崩し的に崩壊するのではないか」「定価の信頼感が崩れる。

(出品には)きちんとしたルールが必要だ」などの強い批判があがった。

 〔政策審議会〕 大橋会長は再販と並ぶ重要課題として消費税があり、新聞業界とともに政治を動かすための財団法人として「文字・活字文化推進機構」を立ち上げたとし、大橋会長の理事就任と出資金2百万円を承認した。

 〔消費税問題〕 書協、雑協、取協、日書連の4団体は、出版物の消費税は軽減税率とする要望書をまとめ、10月18日付で自民、公明、民主など各党に提出したことを出版税制対策特別委員会面屋委員長が報告。

 これを受けて11月5日には公明党のヒアリングがあり、出版業界の説明を受けた公明党冨田茂之文部科学部会長は「出版団体からの要望については部会として党税調に反映していく」と述べたという。

  〔流通改善〕 第2回新販売システムについて流通改善委員会で行った議論を藤原委員長が報告。

「買切り条件に書店の抵抗が働いたのではないか」「選定図書に問題があった」「ロングセラーで売っていくのか、旬の商品を売るかが明確でない」「前回のフォローが十分でなかった」などの意見が紹介された。

 東京組合中央支部からは単行本が文庫化されるのに平均3年4カ月かかっており、文庫化の前に新装版をという提起があり、その他、建設的な意見があれば提案をお願いしたいと藤原委員長が呼びかけた。

 大橋会長は「(出版社の設定した)ハードルを下げても注文が伸びなかったため中止にした。

第3回はぜひ成功させたい」と述べたほか、「新販売システムは10月27日発売にこだわらなくてもよいのではないか」「追加注文もできる仕組みにしてほしい」「返品許容率を検討してもらいたい」などの意見があがった。

 2008年度の土曜休配については、6月14日、7月12日の年2回に決まったことが報告された。

〔定款変更〕 来年5月の日書連定時総会で成立を目指している定款改正について、鈴木委員長が進捗状況を報告した。

11月に入り、14日、16日と続けて委員会を開催し、日書連定款のとりまとめ作業を行なった。

11月理事会には「日書連定款新旧対照表」が示され、配布された新旧対照表をもとに、12月5日までに理事、各県からの意見を集約していくことになった。


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