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【 取次8社に申し入れ 】
日時: 2006/11/02 09:32
情報元: 日書連


 日書連は10月19日午後1時から九州ブロック会担当、福岡組合設営により筑紫野市「大丸別荘」で移動理事会を開催。

以下の審議を行った。

 〔環境改善ワーキング〕 取次の請求金額に対し締め日ぎりぎりまで返品入帳を求める問題は、9月にトーハン、日販とそれぞれ意見交換を行ったのに続き、取次8社に改善の申し入れ(別掲)を行い、11月末までに文書回答を求める方針が承認された。

 返品入帳処理改善方のお願い 書店の現状を見ますと、経営環境は大変厳しく、規模の大小を問わず資金繰りに苦慮しております。

それを如実に物語るかのように、昨今、返品入帳処理の改善を求める声が多く出てまいりました。

請求締日ギリギリまでの返品分を入帳願いたいという要望であります。

御社におかれましても、返品処理のスピードアップ化を図り、合理化適正化に努めておられると洩れ伺っておるところです。

スキャナーで読み取り、データの電子配信が可能となった現代において、返品入帳処理を改善することは時代の要請ではないかと考える次第です。

私どもは9月定例理事会において販売会社各社様に本件の申し入れをすることを決定し、10月の移動理事会においてこの「お願い文書」の承認を得ました。

 書店の現状は、もはや一刻を争う憂慮すべき事態に立ち到っております。

書店の経営環境を早急に改善していただくことが、明日への展望につながるものと確信して止みません。

どうかこの点をご賢察願い、一日も早く「返品入帳処理の改善」に向けてご尽力下さるよう切にお願い申し上げます。

つきましては、本件に関する御社の考え方を、本年11月末日までに文書にてご回答下さるようお願い申し上げます。

 〔環境改善〕 出版物のレンタルに対する貸与使用料がまとまった。

定価550円未満が265円、550円以上千円未満が480円、定価千円以上は5百円毎に320円加算。

12月から運用開始を目指し、既に著作権者1765人が契約したという。

 書店データベースの確認作業は29組合で完了し、現在、北海道、大分の2組合がチェック作業中。

 〔指導教育〕 日書連が募集していた懸賞論文「私の書店論」には27編の応募があり、特選に久住邦晴氏(札幌市・久住書房)、入選に大江真理氏(新宮市・くまの書房)、長谷川静子氏(茅ヶ崎市・長谷川書店)、岩田徹氏(砂川市・いわた書店)が選ばれた。

特選の表彰は11月21日の読書週間書店くじ抽選会の席上で行う。

 インターネットを通じて書店新入社員、パート、アルバイトが書店業務の基本を学ぶeラーニングは小学館の協力で10月16日からスタートしている。

全国書店新聞の帯封に記載されたIDからアクセスでき、積極的利用が呼びかけられた。

 〔再販研究〕 ネット書店アマゾンで3千円のプリペイドカードを購入すると、抽選で百名に1本4千円のカードが当るサービスを行っていると岡嶋委員長が報告した。

同委員長は「再販研究委員会に情報提供したが、判断が示されない。

書店新聞に事例紹介と判断を示すことを検討したい」と述べた。

 〔情報化〕 公共図書館の管理・運営を民間に業務委託する指定管理者制度の導入が増えてきたため、10月12日に情報化委員会で研究会を開いたことが志賀委員長から報告された。

大阪、京都、兵庫、愛知、神奈川などから参加があり、図書館流通センターのアプローチを研究して対策を練っていく。

 〔組織強化〕 9月の組合加入は4店、脱退は20店で、9月末現在の加盟店は6473店と鈴木委員長が発表。

神奈川組合から「くまざわ書店(17店、2300坪)、勝木書店(3店、930坪)の未加入大手に中央会を通じて経産省の加入指導が得られないか」と提起があり、丸岡会長は「中央会に意見をあげたい」と述べた。

 青森からは「弘前のダイエー跡地に宮脇書店が5百坪で出る。

20億円規模の商圏に年商10億円の売場が出来れば破綻を招く」と無謀な大型出店を批判した。

 〔取引改善〕 アシェット婦人画報社の雑誌『古の時計』が直送だと5号分先払いでプレゼント時計がつくのに、書店経由だと10号購入しないとプレゼントがつかず、読者から注文をキャンセルされたと訴えがあり、柴崎委員長は同社に改善を申し入れるとした。

10月17日には取協と付録問題で二者会談を行い、情報交換を行っていくことを確認したが、今後は雑協も含めた三者の話し合いを探っていく。

 〔経営実態調査〕 書店経営実態調査に寄せられた書店の声をまとめた「書店経営 生の声」は年内にまとめ、冊子にする。

 〔読書推進〕 北海道で口火を切った読書推進キャンペーン「中学生はこれを読め」は、今秋から愛知、三重、岐阜の東海3県でも展開されることが報告された。

中学生向けに5百冊の選書リストを作り、愛知64店、三重27店、岐阜27店ではリスト掲載図書を販売する。

 〔増売〕 読書週間書店くじの申込み数は377万枚。

年々、くじの参加書店数が減っていることから、増売委員会で1店50枚程度の無料配布などを検討していく。

 また、サン・ジョルディ記念文化講演会については各ブロックから実施組合を推薦するよう求めた。

 〔共同購買〕 薄型の手帳「ポケッター」07年版は11万部作成し、10万6700部販売した。

春の書店くじ特賞「オーストラリア旅行」は11月9日に25名で出発する。

  〔小売公取協〕 日販が女性4誌合同「クールスタイルフェア4」として『Sカワイイ』『グラマラス』などを購入した先着1万人にジャネット・ジャクソンの新譜1曲を無料提供するとした企画で、出版小売公取協は日販に「ダウンロード料金は1曲150円程度で、規約の7%はおろか国の景品規制の10%も超える」と指摘した。

 これを受けて日販はプレゼントの対象を「4誌を含めて2500円以上購入者」と改めたことが報告された。

 10月5日には書協、雑協、取協3団体の事務局に規約改正の説明を行っており、機会を見て説明会を開き理解を深めてもらう。

 福岡県書店組合オブザーバー出席者 長谷川澄男(福岡市・ブックイン金進堂)、石松稜威夫(太宰府市・五条書店)、石橋誠一(春日市・石橋書店)、安重裕(組合事務局)

http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=5391
より引用
メンテ

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