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【 出版販売金額2.1%減少 】 日書連
日時: 2006/05/29 08:17
情報元: 日書連


 出版科学研究所が発行した『2006出版指標年報』によると、2005年の取次ルートを経由した出版物(書籍・雑誌)の推定販売金額は前年比2・1%減の2兆1964億円で、04年に8年ぶりに前年を上回ったのもつかの間、再び前年割れになった。

内訳は書籍が2・5%減の9197億円、雑誌が1・8%減の1兆2767億円。

書籍はミリオンセラーが5点出るなど売れ行きこそまずまずだったが、『ハリー・ポッター』第5巻をはじめとして前年の土台が高かったことから前年を下回った。

雑誌は週刊誌の不振が響き8年連続のマイナス成長になった。

〔ハリポタ効果の反動で落ち込む/書籍〕 書籍の推定販売金額は9197億円で前年比2・5%減と再びマイナスに転じ、03年並みの水準に戻った。

文芸書にミリオンセラーが続出し、『ハリー・ポッター』の新刊などがあった前年の土台の高さが一因。

また、推定販売部数は7億3944万冊で1・3%減だったが、04年のハリー・ポッター効果を抜いて計算すると0・5%減となり、ほぼ04年並みの販売冊数だったと言える。

 04年に前年比2・1ポイント改善された金額返品率だが、05年は2・0ポイント増の38・7%と、03年並みの水準に戻った。

04年は突出したベストセラーが多く、効率的な配本を行った結果返品率が改善したが、05年はその反動で04年を下回る返品率となった。

 新刊点数は7万6528点で前年比2・6%増。

流通ルート別の内訳では、取次窓口経由の新刊が2・7%増の5万8155点。

ロット配本は03年に対前年でマイナスとなり抑制がかかったかと思われたが、04年以降再び増加に転じている。

注文扱い新刊は2・2%増の1万8373点だった。

 新刊推定発行部数は0・4%増の3億9797万冊と微増だが、新刊点数が増加しているため、1点当たりの発行部数の減少傾向は続いている。

送品は引き続き抑制傾向にある。

新刊平均価格は1191円と26円(2・1%)下落した。

 05年のミリオンセラーは『頭がいい人、悪い人の話し方』(213万部)、『香峯子抄』(131万部)、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(120万部)、『電車男』(102万部)、『キッパリ!』(116万部)の5点。

売れ筋は、04年の文芸書からノンフィクション系へシフトが見られ、特に教養新書に注目が集まった。

インターネットから書籍化されたベストセラーも多く生まれた。

 売れ行き良好書の単行本ベスト10は以下の通り。

 @頭がいい人、悪い人の話し方/樋口裕一/PHP研究所A香峯子抄/池田香峯子/主婦の友社Bさおだけ屋はなぜ潰れないのか?/山田真哉/光文社C新・人間革命(14)/池田大作/聖教新聞社Dこれだけは知っておきたい個人情報保護/岡村久道ほか/日本経済新聞社E「もっと生きたい…」/Yoshi/スターツ出版F電車男/中野独人/新潮社G神秘の法/大川隆法/幸福の科学出版H問題な日本語/北原保雄編/大修館書店Iワルの知恵本/門昌央と人生の達人研究会/河出書房新社〔月刊誌、週刊誌とも返品増える/雑誌〕 雑誌の推定販売金額は1兆2767億円、前年比1・8%減となり、8年連続のマイナスになった。

内訳は月刊誌が0・1%減の9905億円、週刊誌が7・1%減の2862億円。

長期不況、中小書店の廃業、インターネットやフリーペーパーの普及、若者人口の減少などの構造的要因に加え、商材の不足も一因となった。

年間を通して大きなトレンドを欠き、創刊誌などの新企画が振るわなかった。

さらに、これまで売上げに貢献してきたコンビニエンスストアが前年割れとなったことも影響した。

 推定販売部数は3・3%減の28億7325万冊となった。

内訳は月刊誌が1・5%減の18億9343万冊、週刊誌が6・6%減の9億7982万冊。

金額返品率は、月刊誌が前年より1・0ポイント上昇して34・4%、週刊誌が1・5ポイント上昇して27・3%だった。

 創(復)刊点数は15点減の201点。

推定発行部数は21・8%減と大幅マイナス、創刊が盛んだった前年の反動が出たかたち。

『グラマラス』(講談社)、『駱駝』(小学館)、『ウオモ』(集英社)、『ジゼル』(主婦の友社)、『リアルシンプルジャパン』(日経BP社)など意欲的な企画が多かったが、売れたのは創刊号のみというケースがほとんどだった。

また、分冊百科は前年より11点減少した。

空前の企画ラッシュとなったのはパズル誌で、復刊誌も含め19点が創刊された。

 一方、休(廃)刊点数は140点、過去最多だった前年より32点減少し、この5年で最小となった。

前年に引き続きモーター誌やパソコン誌の休刊が目立つ。

また、少子化の影響でティーンズ誌が4点休刊した。

 ジャンル別動向を見ると、コミックス、ヤング女性誌、パズル誌、アイドル誌、株・投資関連誌が売れ行き良好だった。

http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=5110
から引用
メンテ

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