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7月期販売額は2・8%減/コミックス、『鬼滅の刃』の好調続く/出版科研調べ
日時: 2020/10/17 17:07:34
情報元: 日書連


出版科研調べの7月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比2・8%減となった。
内訳は、書籍が同7・0%減、雑誌が同1・4%増。書籍は5、6月期に9%台の大幅増を記録していたが、当月は新刊の刊行が少なく、送品も出回り金額が同6・5%減と落ち込んだ一方で返品が増加したため、マイナスになった。雑誌の内訳は、月刊誌が同5・7%増、週刊誌が同16・6%減。月刊誌の増加は、前月に続きコミックスが牽引したもので、7月3日に『鬼滅の刃』(集英社)21巻が前巻より20万部増の初版300万部(特装版含む)で刊行され、コミックスを大きく押し上げた。週刊誌の大幅減は、合併号の発売などで『週刊少年ジャンプ』(集英社)、『週刊女性』(主婦と生活社)の本数が前年同月より2本少なかったことなど、刊行数の減少が響いた。
返品率は、書籍が同0・3ポイント増の40・2%。学参や教科書採用品など新型コロナウイルスの影響で販売が変則的になった分野の返品が7月にずれ込んだこともあり、3ヵ月ぶりに増加した。雑誌は同5・5ポイント減の37・5%で、内訳は月刊誌が同6・8ポイント減の36・6%、週刊誌が同0・6ポイント増の41・9%。コミックスの好調が月刊誌の返品率改善に寄与している。
書店店頭の売上は、書籍が約1%減。今年はコロナ禍による学校の長期休校が影響し、全国的に夏休みが短縮傾向にあるため、7、8月に伸びる課題図書や夏休み向け学参の動きが低調で、学参、児童書はマイナスになった。文芸書は村上春樹の短編小説集『一人称単数』(文藝春秋)の発売もあって約5%のプラス。
雑誌の売上は、定期誌が約6%減、ムックが約17%減、コミックスが約30%増。コミックスは『鬼滅の刃』に加え、『SPY×FAMILY』(集英社)など新しいヒット作が出現している。
メンテ

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