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売上高前年比3・7%の減/売上総利益率は1・30ポイント減/日販『書店経営指標』
日時: 2019/10/23 21:12:35
情報元: 日書連

日販は、全国74企業615店舗の経営関連データを収集分析した『書店経営指標』2019年版を発行した。企業ベースの主な実績をみると、売上高は前年比3・7%減、売上総利益は同4・3%減。Book専業・複合別に売上総利益を比較すると、Book売上構成比が80%以上の専業企業は同8・4%減となったのに対し、50%以上80%未満の複合企業が同4・0%減、25%以上50%未満の複合企業が同1・3%減と、複合化が進むにつれて増加する結果となった。
『書店経営指標』の企業編では、書店事業以外の事業の拡大に伴い、調査集計を企業の全売上高に占めるBookの売上構成比が25%以上とし、Book売上構成比が80%以上の企業を「Book専業」、50%以上80%未満を「Book複合1」、25%以上50%未満を「Book複合2」として分析している。
主な商材の売上高は、全体平均でBookが前年比5・3%減、文具が6・5%増、レンタル・セルが同8・8%減だった。売上高構成比の全体平均は、Bookが62・3%、文具が9・1%、レンタル・セルが12・7%。
企業ベースで実績をみると、収益性の総合指標である総資本対経常利益率の全体平均は0・86%で、同0・19ポイント増加した。「Book専業」では0・61%と同1・92ポイント増加し、4年ぶりのプラスとなった。自己資本対経常利益率は同2・18ポイント増加し5・19%。「Book専業」は4・75%で、同6・56ポイント増と大きく改善した。
売上総利益率は全体平均が26・53%で、同1・30ポイント減。「Book専業」では同0・70ポイント減少し23・02%だった。経常利益率は0・44%と同0・07ポイント減少したが、「Book専業」では同0・21ポイント増の0・11%と、4年ぶりのプラスになった。
総資本回転率は、高いほど資本活用率が良いが、全体平均は1・38回で、同0・44回減。「Book専業」では同0・44回減少し1・14回だった。粗利益率と回転率から在庫効率をはかる商品投下資本粗利益率は、高いほど良い。全体平均は107・45%で、同14・72ポイント減少した。特に「Book複合2」では176・23%と同60・19ポイント減少している。商品回転率は4・05回で、同0・34回減。「Book専業」では3・48回と同0・05回増加したが、「Book複合2」では5・15回と同1・88回減少している。
返済義務のない自己資本の割合を表す総資本対自己資本比率は、全体平均が11・51%で、同5・79ポイント減少した。短期的な支払能力を示す流動比率は102・46%で、同17・17ポイント減少。短期的な負債に対する支払能力を示す当座比率は28・52%で、同5・02ポイント減少した。
店舗ベースの売上高は全体平均で同2・8%減だった。立地別にみると、最も高い立地は「駅前」で0・8%減、低い立地は「郊外」で4・2%減。収益性では、売上総利益率の全体平均は、同店舗で比較した場合に同1・0ポイント増の29・1%、営業利益率は同0・4ポイント増の2・5%だった。売上総利益率が最も増加した立地は「商店街」で同1・1ポイント増の26・6%、営業利益率が最も増加したのは「駅前」で同1・0ポイント増の2・1%となった。
〔調査企業の内訳〕
▽Book専業・複合別=「Book専業」27・3%、「Book複合1」48・5%、「Book複合2」24・2%
▽収益(経常利益率)別=「1%以上3%未満」10・3%、「0%以上1%未満」51・8%、「0%未満」37・9%
▽売上規模別=「100億円以上」27・6%、「50億円以上100億円未満」10・3%、「10億円以上50億円未満」34・5%、「10億円未満」27・6%

『書店経営指標』2019年版(B5判58ページ、頒価本体1500円)に関する問合せは、日販営業推進室出版流通学院まで。TEL03(3233)4791
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