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トーハン、減収増益の決算/松本俊之氏が常務に就任
日時: 2016/06/29 14:30:26
情報元: 書店組合

トーハンは6月3日、第69期(平成27年4月1日〜28年3月31日)決算概況を発表。売上高は前年比1・5%減の4737億3300万円となった。
売上高の内訳は、書籍が前年比1・2%増の1845億4400万円、雑誌が同5・4%減の1702億9000万円、コミックが同0・2%減の567億8700万円、MM(マルチメディア)商品が同0・4%増の621億1000万円だった。書籍、MM商品は前年をクリアしたが、雑誌とコミックが前年割れとなり、特に雑誌の不振が売上減少の要因となった。
返品率は、書籍が前年比0・3ポイント減の41・2%、雑誌が同0・7ポイント増の46・4%、コミックが同1・4ポイント増の28・8%、MM商品が同0・3ポイント減の11・8%で、総合では同0・1ポイント増の39・4%。
売上総利益は前年比1・4%減の509億9900万円。販売費及び一般管理費は同1・8%減の448億5700万円で、売上総利益の伸びを0・4ポイント下回ったため、営業利益は同1・6%増の61億4200万円。子会社の東販自動車からの配当がなくなったことなどから営業外収益が減少し、経常利益は同4・9%減の38億9600万円、税引前当期純利益は5・4%減の38億2200万円となったが、法人税率の引下げ等の影響で、当期純利益は同8・2%増の23億1600万円と、減収増益の決算になった。
連結子会社14社を含む連結決算は、売上高が前年比1・4%減の4883億6200万円、経常利益が同8・8%減の35億7000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1・3%増の16億1500万円で、単体と同様に減収増益の決算となった。
今年度は、(1)TONETSVとスコアVを活用した売場改善(2)「ブックライナー本の特急便」の利用拡大による客注増加(3)「店頭活性化プロジェクト」推進――の主要3施策の継続・拡大を図る。また、雑誌売上対策として、従来の実績参照配本を見直し、書店で必要とする部数を積み上げた「マーケットイン」型の仕入配本方式による新雑誌配本システムを7月に稼働させる。
役員人事は、松本俊之上席執行役員、大西良文、塚田達夫両執行役員が取締役に新任。松本氏は常務に就任する。谷川直人、吉田尚郎、中村勉各取締役と馬場章好監査役が退任し、中村氏は上席執行役員に新任、吉田氏が監査役に就任。齊藤貴雑誌部長が執行役員に新任、志賀国隆執行役員は退任する。6月29日開催の株主総会、取締役会で正式決定する。
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