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売上高3・1%減/総資本対経常利益率は改善/日販『書店経営指標』
日時: 2015/10/09 16:00:23
情報元: 日書連

日販は全国83企業508店舗の経営関連データを収集分析した2015年版『書店経営指標』を発行した。店舗全体の売上高は前年比3・1%減と18年連続の前年割れになった。総合的な収益性を示す総資本対経常利益率は0・51%で、同0・06ポイント改善。交差主義比率は148・70%で同0・99ポイント減少した。また、労働分配率は44・29%と同2・36ポイント改善した。
2014年の売上高は、売上構成比別にみて、Bookが前年比3・1%減、レンタルが同2・3%減、セルが同3・8%減、ゲーム・トレカが同2・1%減と減少傾向の中で、文具は同3・2%増、飲食料品・雑貨は同8・9%増と前年を上回った。店舗全体では同3・1%減と18年連続のマイナスになった。
立地別にみると、商店街の落ち込みが最も大きく前年比6・1%減。以下、郊外同3・4%減、駅ビル2・9%減、駅前2・0%減で、SC内は同0・4%増と唯一前年よりプラスになった。
売上総利益率は前年比0・84ポイント増の28・82%。営業利益率は同0・31ポイント減少し0・21%になったが、経常利益率は同0・25ポイント増の0・75%と改善した。
売上構成比別にみると、BOOKの売上が80%以上を占める「専業」は、売上総利益率が前年比0・36ポイント減の23・61%、営業利益率は同0・99ポイント減のマイナス0・91%、経常利益率は同0・04ポイント減の0・52%といずれも低下。一方、BOOK売上50%未満の「複合店」は、売上総利益率は同1・19ポイント減の31・48%と低下したものの、営業利益率は同0・29ポイント増の1・28%、経常利益率は同1・02ポイント増の1・47%といずれも改善した。
収益性の総合指標である総資本対経常利益率は、前年比0・06ポイント改善して0・51%になった。平均在庫が一定期間に何回転するかで仕入れから販売までの効率性を示す商品回転率は、同0・19回減の5・16回となった。商品回転率の減少により、商品在庫が効率よく利益を生み出しているかを測る交差主義比率は、同0・99ポイント減の148・70%になった。
短期支払能力を測る指標である当座比率は、前年比4・32ポイント悪化して46・46%。返済義務のない自己資本の割合を表す総資本対自己資本比率は、同3・67ポイント改善して19・29%になった。
従業員1人当たりの売上総利益を表す労働生産性は前年比14万1千円減少して477万5千円。1時間当たりの売上総利益を表す人時生産性は、同522円改善して3897円となった。売上総利益に占める人件費の割合を見る労働分配率は40%以下が望まれるが、同2・36ポイント減の44・29%と改善した。
正規従業員の年間勤務日数は前年比1日増の269日。年間総実労働時間は同120時間増の2324時間。一方、パート・アルバイトの年間総実労働時間は同199時間増の1345時間となった。また、正規従業員の平均月給は同5千円増の26万7千円、パート・アルバイトの時給は同11円増の820円だった。
『書店経営指標』2015年版(B5判45頁、頒価税込1620円)に関する問い合わせは、日販営業推進室店舗サービスグループ書店サポートチームまで。TEL03(3233)4790

〔調査店の内訳〕
〈Book売上構成比別〉
Book売上構成比80%以上32・1%
同50%以上80%未満
22・6%
同50%未満45・3%
〈収益(経常利益率)別〉
3%以上11・4%
1%以上3%未満
22・6%
0%以上1%未満
26・4%
0%未満39・6%
〈売上規模別〉
10億円以上54・7%
5億円以上10億円未満
9・4%
3億円以上5億円未満
5・7%
3億円未満30・2%
メンテ

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