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受賞 太宰治賞 大学読書人大賞
日時: 2014/08/14 14:37:39
情報元: 日書連

★太宰治賞
筑摩書房と三鷹市が主催する「第30回太宰治賞」は井鯉こま氏の「コンとアンジ」に決まり、6月16日に千代田区の東京會館で贈呈式が行われた。
三鷹市の清原慶子市長、筑摩書房の熊沢敏之社長のあいさつに続き、選考委員の小川洋子氏が受賞作について「本来読者が必要だと思う情報をあまり提供してくれない不親切な小説だが、作者が主人公の心の声に最も忠実に従った結果がこの文章だと思う。余計なことを書かないことで、性別、国境、言葉の違いといった境界線をやすやすと飛び越え、ある種神話的な世界を作り上げている。この才能が次にどんな作品を書くかとても楽しみだ」と選評。
井鯉氏は「自分一人で読んでは書き、人知れず新人賞に応募するという、とても個人的な作業から生まれた作品が選評をいただき、初めて自分以外の読者を実感できた。書物になることで新しい読者ができるのはとてもプレッシャーだが、楽しみなことでもある。受賞を励みに、読んでは書くという繰り返しを、より一層丁寧に続けていきたい」と語った。

★大学読書人大賞
全国の大学文芸サークルが、大学生に読んでほしい本を評論と議論によって選ぶ「2014大学読書人大賞」(同実行委員会、出版文化産業振興財団=JPIC主催)の贈賞式が、6月18日に新宿区の日本出版クラブ会館で行われた。
今回の大賞受賞作は、5月11日開催の公開討論会で、最終候補作5作品の中から伊坂幸太郎氏の『マリアビートル』(角川文庫)に決定。贈賞式では、公開討論会に参加した5名の学生に、JPICの矢作孝志専務から「優秀読書人賞」として賞状と図書カードが贈られた。
続いて立教大学の柿崎真凜実行委員長から伊坂氏に賞状と記念品の角帽を贈呈。『マリアビートル』を推薦した、法政大学もの書き同盟・砂場花観さんの公開討論会での発表がビデオ上映され、伊坂氏は受賞あいさつで「プレゼンしてくれた砂場さんが賞を取ったようなものだと思うので、僕がこういうところに偉そうに来ていいのかなと思ったが、うれしいので来てしまった。ありがとうございます」と話した。
メンテ

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