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【 「再販は商道徳」相賀委員長 】
日時: 2012/02/15 20:45:36
情報元: 日書連



 出版再販研究委員会は1月19日、東京・千代田区のホテルグランドパレスで新年懇親会を開き、出版社、取次、書店の委員、業界各団体の代表ら43名が出席した。

日書連からは大橋信夫会長はじめ面屋龍延、西村俊男両副会長、山本裕一、長谷川澄男両理事、大川哲夫専務理事が出席した。

 冒頭、あいさつした相賀昌宏委員長(日本書籍出版協会理事長)は「改めて再販とは何かが議論されていくと思うが、再販を守るため力を合わせていきたい。

私見だが、再販は商道徳という見方はどうか。

我々は法律のために仕事をしているのではなく、商売がまずある。

その中で、競争や値引きを行うのはおかしいというプロとしての道徳的な姿勢がある一方、お客様のために少し緩やかに対応することもある。

再販はガチガチでは困るし、ユルユルでも困る。

商道徳としてお互いに守るところがあるのではないか」と述べた。

 日本雑誌協会の石ア孟理事長は「出版界の先輩たちが築いてきた再販制度を維持することが我々の基本であることは変わらないが、もう一度検証して、時代に合わせた弾力運用について4団体が協力してアイデアを出し合うことが今年のテーマ」と述べた。

 日本出版取次協会の山ア厚男会長は「再販堅持は我々の基本認識だが、ここ数年で計画販売制など色々な販売手法が進んでおり、返品減少と増売の両立を目指しているところだ。

今年も時限再販などを含めて色々なトライアルが出てくるだろうが、どんどん進めていかねばならない。

また、書店を舞台にしてお客様に喜ばれることをもっと追及するべき。

そこはまだ議論の余地がある」と述べた。

 日書連の大橋会長は「再販制度はやっていけないこととやっていいことの判断が難しい。

そこを明確にする必要がある。

グレーではなく黒か白かをはっきりさせ、問題点を明らかにしたい。

書店が死なないようにすることが今年の日書連の目標。

それが出版社と読者の利益にもつながる」とあいさつした。
メンテ

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