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【 書店売上高2・3%減 】
日時: 2011/05/02 08:10:00
情報元: 日書連

日販営業推進室調べによる2010年の年間書店分類別売上調査が発表された。

これによると10年の年間売上高増加率は2・3%減で、6年連続前年を下回った。

調査期間は10年1月〜12月、調査店は1663店。

調査結果の概要は以下の通り。

 【全 体】  ◇単月で雑誌・書籍の合計増加率が前年を上回ったのは4月(1・6%増)のみで、『1Q84 BOOK3』(新潮社)や、約3年ぶりの新刊となった『新世紀エヴァンゲリオン 12』(角川書店発行、角川GP発売)が売上を牽引した。

 ◇最も前年を大きく下回ったのは6月(5・9%減)。

前年5月末に発売された『1Q84 BOOK1』『1Q84 BOOK2』(新潮社)の売上が好調だったことによる反動が影響した。

 【規模別】  ◇100坪以下が最も落ち込んだ。

100坪以下では、学参書や児童書などの既刊の売上構成比が高いジャンルや、コミック・文庫といった棚アイテム数が多いジャンルでの落ち込みが目立った。

 【立地別】  ◇ビジネス街が6・7%減と、2年続けて最も大きい下げ幅を記録した。

ビジネス街で売上構成比の高いビジネス書と専門書の落ち込みが特に大きく、全体の売上減に影響を与えた。

 【ジャンル別】  ◇雑誌は、ムックが宝島社のブランドムックの発売点数増加(10年は80点、09年は49点発売)などの影響によりプラスとなったが、定期誌、特に月刊誌の売上減少をカバーするには至らず、全体では1・8%減少した。

月刊誌で大きく売上が落ち込んだジャンルはティーンズ誌で、特に前半好調だった反動により、男性アイドルをメインに扱う各誌の売上減少が顕著だった。

 ◇書籍は、総記と書籍扱いコミックは好調だったが、売上構成比が高い文芸書と実用書のマイナスにより、全体では2・8%減少した。

文芸書は『1Q84 BOOK3』(新潮社)、『KAGEROU』(ポプラ社)などの話題作や、『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)、『くじけないで』(飛鳥新社)などのロングセラーに恵まれ、売上上位100銘柄の比較では前年を上回ったが、上位以外の売上で大きくマイナスとなった。

実用書は趣味・娯楽ジャンル、特にゲーム攻略本の落ち込みが大きかった。

 【客単価】  ◇平均客単価は前年比0・9%増で3年連続増加した。

買上1点あたりの平均商品単価は前年とほぼ同水準だったが、1人あたりの買上冊数が増加したことが寄与した。

平均客数は3・9%減で、昨年に引き続き減少した。
メンテ

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