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【 「デジタル教科書を考える」シンポ 】
日時: 2010/12/22 14:36:18
情報元: 日書連

 シンポジウム「デジタル教科書を考える」(マニフェスト評価機構主催)が11月20日、東京・文京区の東洋大学白山キャンパスで開かれた。

パネラーは『デジタル教育は日本を滅ぼす』の著者でジャーナリストの田原総一朗氏、全小中学生がデジタル教科書を持つ環境の実現を目指す「デジタル教科書教材協議会」副会長の中村伊知哉氏(慶応大学教授)ら。

 田原氏は「日本の教育は憂うべき状況。

デジタル化は悪いことではないが、まず教育をどうするか議論しないと。

デジタル教科書はツールに過ぎない。

いくら便利なものを導入しても、教育のあり方が変わらないと宝の持ち腐れになる。

おかしなことに使われる懸念すらある」と述べ、まず教育論をしっかり行う必要があるとの考えを示した。

 中村氏は「誤解されているが紙の教科書をなくそうとしているのではない。

紙には紙の良さがある。

紙の教科書を残し、その上でデジタルという道具も使えるようにしたいということ。

創造力を高めたり、皆で共有できるというデジタルの良さを教育に活かすべき」と述べ、「紙の教科書を全廃してデジタル教科書を導入する」というソフトバンク・孫正義社長の構想とは一線を画した。
メンテ

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