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【 今年上期は2・8%減 】
日時: 2010/08/18 08:01:06
情報元: 日書連

出版科学研究所は2010年上半期(1月〜6月)の出版概況をまとめた。

出版物販売金額は前年同期比2・8%減の9606億円で、前年の4・0%減より落ち込み幅は縮小したものの、減少傾向が依然続いている。

内訳は、書籍が3・1%減の4441億円、雑誌が2・6%減の5165億円だった。

 書籍の販売金額の3・1%減は、上半期として4年連続の前年割れとなった。

推定販売部数は3億7142万冊と1・7%の減少で、販売部数より販売金額の減少幅が大きいのは、売れ筋商品の単価が下がっていることが要因。

ミリオンセラーは『1Q84(BOOK3)』と『バンド1本でやせる!巻くだけダイエット』の2点で、ビジネス書でのドラッカー本ブームや、コミックエッセイ、児童向け図鑑のヒットなど明るい材料はあったものの、売行き上位の本が群を抜いて売れる現象が続き、売れない本との二極化が進行している。

 返品率は37・7%と1・3ポイント減少。

新刊点数は3・8%減の3万8545点で、このうち取次仕入窓口経由は4・0%減の2万9502点だった。

ゴマブックスの倒産による純減に加え、くもん出版や宝島社など点数を大幅に減らした出版社も目立った。

平均価格は、出回りが1・6%減の1116円、新刊が3・0%減の1132円。

低価格志向に対応したタイトルが増加していると見られ、多くのジャンルで前年を下回った。

 雑誌の販売金額は2・6%減の5165億円。

雑誌は98年以降12年連続の減少で、10年上半期もマイナスとなった。

内訳は月刊誌が2・6%減の3999億円、週刊誌が2・9%減の1166億円。

雑誌の長期低落について出版科学研究所は、ネットなどデジタルメディアの台頭や若者人口の減少といった要因が長らく影響し、広告収入の大幅減も続いており、雑誌媒体そのものの価値が低下していると分析している。

 上半期の創復刊点数は前年同期より19点減の68点。

発行部数は17・5%減でともに大きく縮小した。

分冊百科は引き続き刊行が活発で、前年と同じ20点が創刊された。

一方、休廃刊点数は109点で、過去最高だった前年同期より10点減少したが依然として高水準。

「小学五年生」「小学六年生」の学年誌や「おしゃれ工房」「NAVI」など主要誌の休刊が目立った。

不定期誌の新刊点数は増刊別冊が2382点で2・7%減少。

ムックは4528点で8・5%増加した。

メンテ

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