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【 上期3.3%減と低迷 】 日書連
日時: 2007/08/18 14:03:03
情報元: 日書連
参照: http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=5962


 出版科学研究所は今年上半期の出版販売額が前年同期比3・3%減の1兆724億円となったと発表した。

上半期としては2003年、2000年に次ぐ大幅なマイナスだった。

書籍は3・9%減の4886億円、雑誌は2・9%減の5839億円となった。

 書籍の3・9%減は昨年5月に発売され2百万部販売した『ハリー・ポッターと謎のプリンス』により、前年のベースが高かったことが原因。

しかし、『ハリー・ポッター』の金額を除いても、2・4%減と前年割れになる。

 販売金額が減少した要因について、出版科研では「販売部数は0・1%増加しており、出回り平均価格4・9%減に見られるように、売れる本が低価格化していることが主因」と分析している。

 この数年来、教養新書のブームに加え、単行本も千円〜千二百円が売行き良好書の中心になっており、新刊平均価格は前年同期比0・9%減の1196円。

2006年より20円近く下落している。

 一方、雑誌売上げの内訳は月刊誌が3・9%減、週刊誌は0・7%増。

週刊誌のプラスは分冊百科の貢献によるもので、定期誌は月刊誌、週刊誌とも低迷しているという。

 雑誌市場はメディアが多様化する中で若者向け雑誌の落ち込みが大きく、団塊世代ジュニアである30代の雑誌離れも進むなど市場が縮小→競争が激化→付録への依存が高まるという悪循環が続く。

 送品状況は月刊誌の発行部数が前年同期比2・6%減、週刊誌が1・7%減と絞り込まれたが、返品率は月刊誌が0・9ポイント増の36・3%、週刊誌が0・2ポイント増の28・9%となり、送品減にもかかわらず返品は増加基調。

 不定期誌の新刊点数は増刊・別冊が2779点で6・9%減。

ムックは4・9%増の4171点。

売れ筋は中高年読者をターゲットにした実用もの、テレビで紹介され話題を呼んだもの、ワンテーマに絞ったものが受け、2年連続で点数増。

これに比例して返品率も上昇して、効率販売が課題になっている。

 付録添付誌は綴じ込みが159点増加して3758誌、別添は90点増加して2097誌で、いずれも増加傾向。

 上半期の雑誌の創休刊は創刊が18点、23・4%増の95点。

分冊百科は『週刊古寺を巡る』(小学館)『週刊原寸大日本の仏像』など、前年より4点多い14点。

休刊は前年同期比21点、25・3%多い104点だった。


メンテ

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