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【 特殊指定廃止で質低下 】
日時: 2006/05/12 14:43
情報元: 日書連


 教科書特殊指定廃止の方針を示した公取委に対し、教科書会社でつくる社団法人教科書協会(会長=河内義勝東京書籍社長)は4月26日に「廃止反対」の声明文(別掲)を発表した。

 教科書の特殊指定は、教科書発行業者による採択関係者への利益供与を「特定の不公正な取引方法」として禁止しているもので、教科書協会側は「これまで特殊指定があることで教科書の宣伝活動をルール化し、それ以外の努力や資金は内容の向上にあてられた」「教科書販売は自由競争になじまない」「時間をかけて議論すべきだ」と反対理由を説明している。

 特殊指定を廃止した場合、教科書会社による売り込み合戦が過熱化することが懸念され、宣伝力のない小規模な会社の採択が困難なものになる可能性も心配される。

 公取委は3月16日に教科書特殊指定廃止の手続きに入るとしたあと、4月17日まで国民からの意見を募集した。

〔声明文〕 教科書協会は、教科書業の「特殊指定」廃止に反対します これまで教科書発行各社は、特殊指定を前提とした公正な取引環境の下で、たえず良質な内容の教科書を作ることに全力を傾けてきました。

しかし、特殊指定が廃止された場合、内容の良否にかかわらず、宣伝力の差などで教科書が採択される恐れがあり、ひいては教科書の質の低下や寡占化を招くなど、国民の期待や要請に反することになることを強く危惧します。

 教科書発行各社は、公正・中立を旨としながら、国の発展と国民の教育水準の維持・向上のために、良質で多様な教科書の発行を目指すことが責務であると考えています。

教科書協会は、各発行者がその責務をまっとうしていくために、今後も特殊指定の堅持を強く求めます。

http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=5087
から引用

メンテ

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