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広告批評 2004年01月号 No.278
広告批評 2004年01月号 No.278 広告批評 2004年01月号 No.278
広告批評 2004年01月号 No.278
ID kkh_0401
品名 広告批評 2004年01月号 No.278
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商品価格 660円 (税込)
説明 広告批評2004年1月号No.278
特価600円+税(本体600円+税)
全国書店で好評発売中
CoverStill若木信吾



初めに言葉ありき、ではありませんが正月だからと、久しぶりに「言葉」の特集です。言葉が届かない、言葉に元気がないと言われるようになってから、ずいぶんたちますが、ここにきて、またちょっと言葉が元気を取り戻しそうな気配もある。メディアの中で乱反射する言葉ならぬ言葉たちに目を奪われ、足をすくわれそうになりながらも、そうした言葉の海を泳いで、確実にこちらに届いてくる言葉も出てきているように思います。
いま、言葉はどこにいるか、いま言葉はどう面白いか(つまらないか)、日頃の表現活動を通して、まさに、その言葉と日々つき合っているみなさんに、現代の言葉について、その面白さと難しさについて、大いにおしゃべりしてもらいました。

■特集コトバ

★ 言葉は人を変えられるか
枡野いまの時代、あるメッセージが文字通 りの意味なのか裏の意味があるのか、もう単純にはわからなくなってきてると思うんです。哲学では、字義通 りの意味とパフォーマティブな意味という風に区別して考えるそうですけど。ある人のことを好きだってストレートに言うかわりに、「あなたは変な人だ」と、ちょっと屈折した言い方で愛を伝えたりすることが実際ありますよね。でもその場合、言葉の意味が正しいか違うかではなく、伝えたいことが伝わったかどうかが問われるわけです。で、コピーが廃れてきたというのも、いまはだれもが裏を読もうとするから、どんな言葉も、字義通 りには受け取れない。そういう時代に突入してるんじゃないでしょうか。
枡野浩一 谷川俊太郎
歌人。68年生まれ。コピーライター、音楽ライターを経て、97年短歌集『てのりくじら』でデビュー。短歌のみならず、作詞、現代詩、マンガ評論、小説など、幅広い執筆活動をおこなっている。 詩人。31年生まれ。52年、詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。近刊に、詩集『夜のミッキー・マウス』、吉本隆明らとの講演集『智慧の実を食べよう。』などがある。
谷川日本人全体があまりに日常生活からかけ離れた決まり文句の氾濫に嫌気がさしていて、広告でコピーが減ってきてるのも、みんなもう言葉を読まなくていいよっていう気持ちが潜在意識の中にあると思うんですよ。齋藤孝さんの『声に出して読みたい日本語』があそこまで売れたのも、活字より声のほうがまだいいっていうところもあると思うし。僕が見る限りでは、次第に頭よりからだのほうに全体の関心は傾いてるし、すべてを言語化しなくてもいいという方向に動いている気もします。

★ ルールを持ってコトバを遊ぶ
KREVAほかのどのジャンルでも、しゃべりことばを使ってる人が多いって最近すごく感じますね。でも、音楽の場合、普段は「じゃねーよ」って話しても、あんまりその通 り歌ってる人っていないじゃないですか。それなら俺は、そっちを聴きたいって思う気がするんすけどね。
LITTLEやっぱり韻を考えるのが一番楽しい。トイレとかでもトイレットペーパーとかに書いちゃったり、お風呂入ってても考えちゃうじゃないですか。そんなの絶対使えないですよ。でもそれを考えてるだけでもすごく楽しい。
KREVA(左) 76年生まれ。 By Phar The Dopestでの活動をへて、98年にKICK THE CAN CREW結成。アーチストだけにとどまらない多彩 なリミックスワーク、プロデュースワークにも定評がある。

Uそれ(若い人たちがしゃべっているコトバ)を引用するっていうことはあんまないですけど、俺の場合、もっと違うところが好きなんですね。例えば、話しことばで「これカッコいいね」って言うとしたら、「カッコいいールゲス」とか、そういうコトバを使いたいと言うか。(笑)まあ「ルゲス」なんてコトバはないんですけど、俺、日本語で「る」と「げ」と「す」がすごく好きなんですよ。「ゲルス」でもダメなんですけど、やっぱり「ルゲス」なんです。(笑)
MCU(中) 73年生まれ。DJ TATSUTA、VOICEとのRadical FreaksでのMC活動をへて、メンバーに。アルファなどの若手ユニットを何組も従えた「東京U家族」のリーダーでもある。

LITTLE(右) 76年生まれ。DJ SHUHOらとのソロMC活動をへて、KICK THE CAN CREW入り。他アーチストへのフィーチュアリングも多い。

★ 世界は向こう側にある
高橋言葉を信じていると、言葉に頼るわけですね。だから言葉が出てこなくなるとおしまいなんですけど、僕たちは“ある世界”がまずある。自分が必要としてるイメージが先にあると言うか、こういう世界があったらいいなでもいいんだけど。じゃあ、その感覚をどう再現するのか。それは、現実の世界をAとしたら、Aの周りにA1、A2とコピー宇宙みたいなものや、その宇宙の中のまた一部分とかがいくらでもあって、そういうところに何かをおいて眺めてみたいと思うんですよ。で、その世界の感じはわかってるわけだから、あとはそれに適した言葉で埋めていく。
高橋源一郎 阿部和重
作家。51年生まれ。81年『さようなら、ギャングたち』で群像新人小説賞の優秀賞を受賞。『日本文学盛衰史』『官能小説家』『一億三千万人のための小説教室』など、小説から文学論にいたるまで幅広い執筆活動を行う。 作家。68年生まれ。94年『アメリカの夜』で群像新人文学賞受賞。97年の『インディヴィジュアル・プロジェクション』では「渋谷系文学」「J文学」などの造語を生んだ。99年『無情の世界』で第21回野間文芸新人賞受賞。02年には『シンセミア』を発表した。
阿部一番わかりやすいのが、結局スケベなことを考えるのも、物語を作る想像力の訓練になるわけですよ。性欲が深けりゃ深いほど、多種多様な妄想をどんどん働かせて、いろんなふうに組み立てるわけじゃないですか。で、単純なシチュエーションではあんまり興奮しないから、複雑な、自分なりのリアリティをそこに持たせないと入りこめない。だから、こういう子がいて、でも簡単につながったら全然面 白くないし自然じゃないから、何かしらの障害やすれ違いがあってみたいなことで、そこにいくまでの困難があればあるほどリアリティが増していく。で、なんとかゴールまでいきたいから、一生懸命考えて、そうするとイメージがぐんぐん固まっていく。(笑)。

★ 壊すことが創ることだ
小林可士和くんはものすごく明確な感じがしましたね。僕はわりと感覚的にいろんなことを出して、この話はここにつながって、という感じで漠然とした話をずっとして、「こうだ!」ってなかなか指し示せないところもある。まあ、その必要があんまりないと思ってるところもあるんだけど、可士和くんは、話しててもどこを指し示せばいいのかをずっと図ってる感じがした。それで今回、My Little Loverのアイコンというか、赤いハートのデザインが出てきて、やっぱりすごいと思いましたね。
小林武史 佐藤可士和
佐藤デザインって、コミュニケーションの戦略を立てることだったりするから、人の意識にどう刺激を与えるかってことですよね。だから、すごく高い次元でプログラムされたようなことができると、人は、何かを見ただけですごく気持ちよくなったりする。そうやって、戦略をより高度にしていったものが、小林さんの言うプログラミングだと思う。でも、それはすでに人間のDNAに組みこまれていることかもしれなくて、例えば色でも「なぜか黄色の隣に青があるとキレイだと思う」っていうのは理屈じゃない。音楽にもそれと同じようなものがあって、小林さんは、そこを突き詰めて、確信犯で利用している感じがする。
ミュージシャン。
59年生まれ。80年代半ばから音楽プロデューサーとして活動開始。Mr.Childrenや、自らもメンバーを務めるMy Little Loverなど、数々のヒット曲をプロデュースしている。95年、ミスチルのドキュメント映画「【es】」では監督・総指揮に挑戦。 サムライ/アートディレクター
65年生まれ。ホンダ・ステップワゴン、パルコ、INFOBARなどのグラフィックやSMAPらミュージシャンのアートワーク、キリン・極生の商品開発など、広告の枠を超えて幅広く活躍中。03年12月には「NUEVA Film Festival」にも参加した
 
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